OYQ-5

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OYQ-5, by Wikipedia ja.wikipedia.org/wiki?curid=2609268 / CC BY SA 3.0

#海上自衛隊のC4ISTARシステム
#三菱電機
海上自衛隊のC4Iシステム 」 OYQ-5 UYK-20コンピュータ UYA-4(OJ-194)ワークステーション (※写真は米艦搭載の同型機) OYQ-5 TDS(目標指示装置、英語: Target Designation System)は、海上自衛隊のC4Iシステム(戦術情報処理装置)の一つ。
また本項目では、OYQ-5より発展したOYQ-6, OYQ-7に関しても記述する。
OYQ-5は、海上自衛隊のワークホースたる汎用護衛艦(DD)に戦術情報処理装置を搭載したという点で、極めてエポックメイキングな機種であった。
以後の戦術情報処理装置の国産化において重要な基盤となり、発展型のOYQ-6, OYQ-7も含めると計28隻に搭載された。
なお、本機を含めた海上自衛隊の電子機器の型番はアメリカ軍の軍用電子機器の命名規則におおむね基づいているが、一文字目のみは、米軍式では「S」がつけられるべきところを、「お船」(Ofune)ないし「艦載用」(On Board)を捩った「O」とされている。
本機の場合は、水上船舶搭載の情報処理用機器、特殊又は複合目的ということになる。
海上自衛隊では、ポスト4次防期(昭和52~54年度)において、護衛艦隊の8艦8機体制化という新編制(いわゆる「新・八八艦隊」)への移行を計画していた。
この編制では、ワークホースとして、従来の多目的護衛艦(DDA)と対潜護衛艦(DDK)を統合した新艦種として、汎用護衛艦(52DD; のちのはつゆき型)の導入が必要とされた。
52DDでは、個艦防空火力としてシースパローIBPDMSの導入が計画された。
これは、しらね型(50DDH)で導入されたシースパローBPDMS(短SAMシステム1型-1)の改良型であった。
同型のシースパローBPDMSは、TDS-2目標指示装置による武器管制を受けていたことから、52DDのシースパローIBPDMSは、これを発展させたTDS-3目標指示装置と組み合わされる計画であった。
しかし対艦ミサイル脅威の深刻化を受けて、生存性の確保のためには、たちかぜ型(46DDG)のWESと同様に脅威評価・武器管制(TEWA)機能が必要と考えられるようになった。
これに応じて、TDS-3の計画を発展させて開発されたのがOYQ-5である(TDS-3の名称も、通称として生き残ることになった)。
ソフトウェアはすべて国産とされており、三菱電機が海自プログラム業務隊との連携下に開発したが、開発にあたっては、アメリカ海軍を参考にした独自のドキュメント体系の策定から着手する必要があった。
またDDGのWESやDDHのTDPSのソフトウェアは基本的に米UNIVAC社製品を対外有償軍事援助(FMS)により購入していたため、独自システムの開発経験がなかったことから、コードサイズの見積もりや工程管理などの面でかなり難航したが、1977年5月に運用要求が完成した。
はつゆき型の搭載システム。
このうちレーダー情報入力等は手動である。
既存の訓練・教育および機材整備体系との整合性の観点から、ハードウェアはWESやTDPSと同様の米国製が採用されており、下記のような構成となった。
電子計算機として採用されたAN/UYK-20は、WESやTDPSで採用されたAN/USQ-20よりも1世代新しい機種であり、OYQ-5ではメモリサイズ64キロワードの機種が採用された。
またTDSコンソールは、WESやTDPSと同じAN/UYA-4(OJ-194)が採用された。
当初は3基構成の予定だったが、対潜戦機能(ソナー探知目標表示および哨戒ヘリコプター管制)能力付与のため、上記の通り4基に増備された。
センサー情報をもとに目標の脅威評価を行ない、シースパローIBPDMSおよび76mm単装速射砲による適切な武器の指向をリコメンドする(すなわちTEWA機能を備えた)システムであり、性能的にはミサイル護衛艦向けのOYQ-1 WESにおおむね匹敵するものとされている。
ただし、OPS-14やOPS-18などのレーダー・システムとの連接は実現せず、レーダー情報の入力は手動で行なう必要があったため、応答時間の短縮上限界があった。
戦術データ・リンクとしては、処理能力やコストの面から、当時北大西洋条約機構(NATO)で標準的に採用されていた双方向式のリンク 11の搭載を断念し、本来はラジオテレタイプ(RTTY)を通じたテレタイプ端末での受信用であるリンク 14を通じて受信した情報を入力するという変則的な方...

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